カイルさん

お昼に蕎麦屋へ行った。あっさりしたものが食べたかった。

その蕎麦屋は自分の住んでいる家から歩いて二分くらいの場所にあって、この四年間、二ヶ月に一回くらいそこで蕎麦を食べている。

 店に入ると四人がけのテーブルに三人の女性が座って談笑していた。花の話をしていた。20代、50代、70代、見た感じその三人はそれぐらいの年齢に見えた。

ダブル親子かな、、と思った。20代と50代が親子、50代と70代が親子。つまり70代の孫が20代。なのかな、、と思って、鴨南蛮そば下さい!とお店の人に言うとお店の人は、はい鴨南蛮そばですね。と言ってから厨房に向かって、鴨南蛮そば一つ!と元気良く言った。

自分の座ったテーブルの隣のテーブルには老夫婦が座っていた。

二人は生まれつき手足のない男がめちゃくちゃ高い山に登っていろいろな人に勇気を与えている。といふ話をしていた。

 

アンビリーバボ見たな、、と思った。実は自分もそのアンビリーバボを見て感動した男の一人で昨日の夜、39歳の男と二人でお酒を飲みながらまさにその話をその男に熱く語って聞かせたばかりだった。

その男とは夜中まで一緒に酒を飲んで色んな話をした。

帰り際に自分がその男に全力でローキックをすると、その男も全力でローキックをして来た。

痛ってぇ、、こいつなんなん、、

と思ってもう一回全力でローキックをするとその男も全力でローキックをしてきた。

痛ってぇ、、こいつまじなんなん、、。

と思って、もう帰ろうぜ、、と言うとその男は、あぁ、、と言った。

歩きながら、こんなとき口笛が吹けたら最高なのに!!と思った。